親愛なる誰かさんへ。

日常、雑念、世界。

滑稽

たぶんこの先もずっと分からないこと。

それはなんかもう大量にありすぎて気が遠くなるけど、いま1番突出してる疑問はこの世界は何がどうして、どれがああなって今のかたちになったんだろうかってことだ。

今だって自分はさも当たり前みたいな顔で日本に住んで、学生をやってて、朝になれば起きるし(ときどきすでに昼だけど)、夜になれば寝るが、それは日本という大陸がなかったら、大学というシステムがなかったら、日中は活動し夜は寝るという体内時計のリズムがなかったら成立しない。

逆に言えば、そういう普段考えもしない「前提」が消失したら、忽ちここは知らない異国になるし、教育の場はなくなりひたすら労働し、夜に活動し昼に寝る生活になり、それが当たり前になっていくんだろう。

そう考えると、たまに当たり前みたいな顔でそうやって生活してる自分が滑稽に思えてくる。自分たちの生きてる世界の前提は、だいたい人間が作り上げてきたもので、自然現象みたいに絶対的なものではない。案外脆いのかもしれないなと思う。

そうやってこの世界の全部をシニカルに受け取って生きてると疲れるので、ふだんは当たり前を当たり前らしく生きてるが、もし明日突然隕石とか降ってきて世界がなくなっちゃうとしても、自分は面倒くさがってダシをとった味噌汁を作らずにレトルトのスープを飲むんだろうなとふいに思った、それでわざとらしく「おいしい。ああおいしい。」とか言ってみたりするんだろう。それで一筋涙を流して感傷に浸って、一応これまで自分が人間として生きてたのだと納得させる。

…つまらない考え方だなって?いやそうでもない。ただ人間至上主義の世界はたまに少し退屈だ。だからって明日から動物が人間の生活に入り込んできたら治外法権になって困るし、鈍臭い自分は即座に自分より遥かに賢いクマにでも食べられてしまうと思うけれど。今日、植物同士が化学物質を介してコミュニケーションをとっている可能性があるというニュースを読んだ。人間至上主義の世界だと思っているのは人間だけで、本当は植物や動物などのつくりあげた世界を勝手に人間が間借りしてる(侵略してる)だけなんだよな、と改めて考えている真夜中。